- A5版 並製 268ページ
- ¥2750 (本体価格 ¥2500 + 税)
- 2017年04月12日 発売
特集 地域コミュニティと地域デザイン
地域の新たな魅力を創生する。その仕組みとヒントがここにあります。
地域デザイン学会は、グローバル時代における「地域」の可能性を「コンテンツからコンテクストへ」という視点から学際的に研究する団体。本書は同学会が年2回発行する研究論集。
今号の特集は「地域コミュニティと地域デザイン」。原田保(同学会理事長)ら研究者による論文と研究ノート、また研究会やフォーラムの記録などを収録。
前書など
さて、本号の特集テーマは「地域コミュニティと地域デザイン」である。これは、昨年9月に明治大学駿河台キャンパスにて開催された第5回全国大会の統一論題と同様である。今回は、このテーマを踏まえながら、以下のような巻頭論文、論文5本、研究ノート3本、講演要旨3本が掲載されている。
近年、多くの地域において人のつながりが喪失しており、これが人の暮らしにネガティブな影響を与えている。本号では、人が人間らしく生きていくためには、特に地域におけるコミュニティの復権が不可欠であると捉え、地域デザインにおけるコミュニティの在り様に関する考察が多面的に行われることになった。当然ながら、これは単に過去の姿に戻ろうとするものではなく、むしろ各地域が魅力ある未来を切り拓くためのコミュニティの創造を目指すべきとの視点から構想されている。そこで、本号では、地域創造のためのコミュニティデザインに関する考察が行われている。
——原田保「『地域デザイン』第9号の刊行にあたって」より
目次
『地域デザイン』第9号の刊行にあたって 03
原田保
巻頭論文
ZTCAデザインモデルにおけるコンステレーションの定義と適用方法に関する提言 09
原田保 鈴木敦詞
論文1 ®
地域づくり活動の持続可能性についての検討 33
―地域プラットフォームの形成と再構成に焦点を置いて
渡部薫
論文2
公営競技におけるコンテクスト転換 55
本田正美
論文3
地域密着・発信型観光産業の金融システム 75
岸真清
論文4
東京近郊地域のインバウンド政策に関する考察 97
嘉瀬英昭
論文5
地域コミュニティと地域医療 113
―コミュニティデザインに向けて
小谷和彦
研究ノート1
地域コミュニティの外部環境としての情報通信技術とイノベーション 137
萩原功
研究ノート2
地域において発露するデータとアクターズネットワークの相互作用 159
本田正美
研究ノート3 ®
ソーシャルネットワークを活用した都市住民と地域住民をブリッジングする
新しい地域デザイン 175
松田壮史
第5回全国大会特別講演要旨
グローバル地方創生 193
山﨑朗
第5回全国大会基調講演要旨
地域と共に創り、地域に届ける映画製作 205
山国秀幸
第2回アートフォーラム要旨
「地域アート」と「地域デザイン」の関係性 217
藤田直哉
地域デザイン学会設立5周年を迎えて 231
̶昨日まで何をして、今日から何をするのか?
原田保
著者紹介
- 地域デザイン学会
- 2012年設立。地域振興や地域再生を、コンテンツではなく、知識や文化を捉えたコンテクストの開発によって実現することを指向し、学際的、業際的な地域デザインを知行合一的に推進しようとする学会。